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プラスチック製品について

プラスチック製品のできるまで

【プラスチックとは】
プラスチックとはギリシャ語から来た英語で「可塑性を持つもの」と言う意味。一般的には、「石油などを原料とした高分子を主成分として成形されたもの」といえます。プラスチックの原料は石油です。何段階もの化学反応の過程を経て製品に加工されます。こうした製品は1つの会社で作られるのではなく、プラスチックの原料であるポリマーはポリマーのメーカー、添加剤は添加剤のメーカーが作り、加工メーカーが製品にするのです。その製品がお店で売られる食品の容器であれば、さらに食品メーカーで容器に食品を詰める作業がおこなわれ、それから初めて私たちの目に触れることになります。
(1)原料
プラスチックの原料である原油や天然ガスは、ほとんどがアラビア半島やインドネシアなどの産油国から、タンカーで運ばれます。原油や天然ガスは石油精製工場で蒸溜され、沸点の差によっていくつかの成分に分けられます。このうちプラスチックを作る材料として必要な成分(ナフサなど)がパイプラインやタンカーで石油化学工場に送られ、エチレン、プロピレンなどのモノマーに分解されます。
(2)ポリマー
樹脂メーカーは分解されたモノマーを化学反応させて、同じモノマー同士、またはほかの種類のモノマーを 結び付け、ポリエチレンや ポリプロピレンなどのポリマーを作ります。必要に応じ、これに添加剤を加え米粒状のペレットにして加工メーカーに出荷します。
(3)添加剤
添加剤には、安定剤(熱や光によるプラスチックの酸化、劣化を防ぐもの)、界面活性剤、滑剤など、プラスチックの性能を高めるもの、 加工しやすくするもの、色をつけるものなどがあり、それぞれ必要に応じ、樹脂メーカーや加工メーカーで使われます。
(4)成形加工
成形加工は専門の加工メーカー、場合によっては食品メーカーの工場でおこなわれます。成形機械でペレットを加熱していったん液状にした後、いろいろな形に仕上げて製品化します。

プラスチックの種類の呼び方

プラスチックには、大きく分けて熱硬化性(ねつこうかせい)樹脂熱可塑性(ねつかそせい)樹脂という2つの種類があります。  熱硬化性樹脂は、熱を加えると熱可塑性樹脂と同じように溶けて型に流れ込みますが、さらに加熱すると今度は硬くなり、いったん硬化した後では、基本的には熱を加えても再び柔らかくならない性質を持っているプラスチックです。熱可塑性樹脂は、熱を加えると溶けて柔らかくなり、型に入れて冷やすと固まって製品になりますが、もう一度熱を加えると、再び溶けて柔らかくなるという性質を持っているプラスチックです。
名称 熱硬化性樹脂 熱可塑性樹脂
特性 加熱すると流動性になり任意の形に成形でき分子の間で架橋反応して硬化する 加熱すると流動性となり冷却すると固体となるいうようなことを繰り返すことが出来る
熱変形温度 不溶、不融で一般に150℃に耐える 150℃で熱変形するものが多い
成形法 圧縮、積層、注型成形 射出、押出成形
スクラップ利用 成形時により三次元構造になり成形不良品は再利用できない 成形時に化学的に変化しないから原則として再利用できる
透明度 ほとんど全部不透明、半透明 半数以上は透明製品ができる
充填材・強化材 使用により性能を向上でき、その選択により性能を変化できる 価格低下が目的であり、使用しないことが多い
該当する樹脂 フェノール、ポリエステルユリア、メラミン、エポキシ、シリコン ビニールに名のつく大半の樹脂、ポリアミド(ナイロン)アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン

プラスチックの種類別特徴

種類 呼称 主な特徴
ナイロン PA 低温特性、引っ張り曲げ強さ、アルカリ性
ポリアセタール POM 耐疲労性、引っ張り曲げ強さ、耐摩耗性
ポリカーボネート PC 曲げ衝撃強さ、高温での強度
変性ポリフェニレンオキサイド PPO 寸法精度、耐熱性、電気特性
ポリブテレンテレフタレート PBT 吸水率の低さ、耐熱性、耐酸性、電気特性
強化ポリエチレンテレフタレート FR-PET ガスバリアー性、引っ張り曲げ強さ、難燃性
超高分子量ポリエチレン UHMWPE 耐摩耗性、衝撃強さ、自己潤滑性
メテルペンテンポリマー TPX 耐熱性、電気特性、耐酸耐アルカリ性
ポリサルホン PSU 耐熱性、衝撃強さ、電気特性、耐熱水性
ポリエーテルサルホン PES 耐熱性、難燃性、電気特性、耐熱水性
ポリフェニレンサルファイド PPS 耐熱性、耐薬品性、耐燃性
ポリアリレート(Uポリマー) PAR 耐熱性、耐候性、電気特性
ポリアミドイミド PAI 引っ張り曲げ強さ、耐熱性、難燃性、対放射線性
ポリエーテルイミド(ULTEM) PEI 引っ張り曲げ強さ、電気特性、耐熱水性
ポリエーテルエーテルケトン PEEK 耐熱性、機械強度、電気特性、耐熱水性

プラスチックの見分け方

最も普通にプラスチックの鑑識に用いられるのは、プラスチック片を細かく切り、先端を丸めた銅線につけ、バーナーの炎の中に入れて燃え方や臭いで見分ける方法です。
内容 種別
燃えずに融けてのびるもの ポリカーボネート
燃えて先端が融け、球状になり、したたり落ちるもの ポリエチレン、ポリプロピレン
黒煙をあげて燃えるもの スチレン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂
燃えるが、炎から出すと消えるもの ポリ塩化ビニル
燃えずに先端が黒くこげるもの フェノール樹脂
燃えずに先端が白く軟化するもの ユリア樹脂
燃えずに先端が白くなるが,軟化しないもの メラミン樹脂
燃えて黒いかすが残るもの ポリアミド
ワックス臭 ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、フェノール樹脂
甘い香り ポリアミド
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